生活に役に立つ知識 by SEKIYA Office

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持ち家か借家か

 あなたは持ち家派でしょうか、借家派でしょうか?このテーマは昔からありますが、結局のところ正解はないので、個人のライフスタイルや考え方で「どちらもあり」と言わざるを得ないのですが、私自身は断然借家派です。この議論は単なるお金の問題というより、考え方の問題だと思いますが、今日は私の考えが皆様でこのテーマを考える上での役に立てば幸いです。

 

資産形成面からの考察

 この40年で見てみると、持ち家派が6割、借家派が4割という大まかな比率は変わっていません。日本においては持ち家派が優勢ということです。持ち家だと借入金を返済すればその家は自分の資産になりますが、借家だといいつまでたっても自分の資産にならないので、資産形成面では断然持ち家と言われたりします。持ち家が多いのはこうした考えがベースにあると思っています。

 でも、私は住むための家は資産形成にはならないと思っています。なぜなら、お金が不足してその資産を現金に換えたとすると自分が住む家がなくなって困ってしまうため、そう簡単に換金できる資産とは言い難いからです。急いで換金しようとすれば相手に足元も見られますし、なかなか良い値段では売れないものです。

 でも、都心のマンションが値上がりが続いているというような報道もありますよね。不動産に投資しつ住み続けるというのは資産運用面では理に適っていると思われる方も多いかと思います。でも、私は不動産に投資するのであれば、不動産投資信託REIT)を買ったらよいと思うのです。何も好き好んで住居を投資対象にする必要性を私は感じないのです。

シェアリングエコノミー的な視点からの考察

 シェアリングエコノミーとはなるべく遊休資産をつくらない、無駄を省いた未来形の経済社会と言えると思います。IT技術の発展で誰もが素早く情報を共有出来るようになって、こうした効率的な経済圏が広がっています。

借家はまさに昔からあったシェアリングエコノミーです。必要な特に借りて、不要になれば返す。返された資産はまた必要な人が借りる。例えばサラリーマンのあるあるで、「家を買ったら転勤となり、新居は自分で住めず人に貸すことになった」なんて話しがあります。そうなんです。結構、取り巻く環境は変化するため、環境の変化に合わせて住む場所を決めるのは、借家の方が向いているのです。

リスク管理からの考察

 日本は地震大国です。台風や水害もあるかもしれません。持ち家であれば保険に入ってこうしたリスクをヘッジする必要がありますが、最近の異常気象でこうした保険も値上がりが続いています。借家であればこの類のリスクはオーナーが取ってくれます。リスクを自分で管理することに抵抗がなければ持ち家でも問題ないと思いますが、私はあまりこうしたリスクを自分で抱え込みたくないので、持ち家には少し抵抗を感じています。

支払総額からの考察

 これは一般に長く住めば済むほど持ち家が有利です。持ち家が有利になるのは40~50年を超えたあたりと言われます。持ち家に住み続けられる前提ではありますが、長期的には持ち家が支払総額で分があるようです。

ライフステージへの適応力からの考察

 独身、結婚、出産、体が不自由になった老後、人生100年とすればいろいろなイベントがあります。転勤もあるかもしれません。海外に住むチャンスがあるかもしれません。そうしたライフステージ、あるいはイベントは計画通りとなることはありませんから、柔軟に対応するという点で私は借家派です。

家を建てて借金をしたあと、不幸にして失業するかもしれません。収入が無くなった中で借金の返済が残ってしまうという悲劇も、借家であれば避けることができます

 

 結局、お金に余裕のある方が、余ったお金で不動産を買うのであれば何の問題ないのですが、借金をして不動産を買うのが普通でしょうから、リスク管理という観点で私は借家をお勧めしているわけです。また持ち家を買う場合も新築を買う場合はプレミアムがつくために割高になり、買った瞬間に含み損を抱えて、マイナスのスタートとなりますから、買うのであれば新築よりは中古なのかなと思います。

 とは言いながら、持ち家の魅力もまだまだあると思います。考え方は人それぞれです。最後はご自分で納得して選択すればよいと思いますので、以上はあくまでも私の考えです。ご参考にしていただければ幸いです。