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資産運用の世界のポートフォリオという考え方

資産を運用する際、出来るだけ安全に運用したいと思いますよね。しかしながら、リスクを取らないと運用の成果は上がらない為、リスクを減らしつつ安全な資産運用が出来るかは悩ましい課題です。ポートフォリオという言葉がありますが、資産運用の世界で「ポートフォリオを組む」ということは、リスクを減らすための運用資産の配分を決めることを意味します。ポートフォリオの考え方を知ることはあなたの大事な資産を安全に運用することにきっと役に立つと思います。

 

ポートフォリオを組む狙い

資産運用は博打ではありません。一発逆転を狙う博打はゲームの世界ではあると思いますが、実生活の場面では、そうした極端なことはせず、最悪のケースも考えて、最悪のシナリオでも自分としては許容できる範囲のリスクに抑えた資産運用をすると思いますポートフォリオを組む狙いは、まさにリスクを減らすことにあります。株式、債券、銀行預金、外貨預金、不動産、そういった性質の異なる資産を組み合わせて運用していれば、一般には、株式は損が出ても、債券では利益が出る等、資産運用結果がすべて同じ方向で動くことはないので最悪のシナリオを回避できるという目的に繋がるのです。

この考え方に基づく手法は分散投資とも言いますが、普段の生活のイメージにもあっていて、よく、「同じかごにすべての卵を入れて運ぶと、かごを落とした時、卵は全部割れてしまうが、かごを分けて別々に運べば、全部のかごを落とす可能性は非常に低いので、たまごを全部割ってしまうような最悪ケースの回避につながるよね」と例えられます。

個人が陥りやすい偏った資産ポートフォリオの例

自分が住む家や土地といった不動産を持っている方は、保有資産にしめる不動産の割合がもともと高いと考えられます。そのような方が、資産運用でマンション投資をして、更に不動産の資産割合を増やすということは、ポートフォリオの観点からは必ずしもお勧めしません。80年代後半のバブルが弾けた際には、当時の不動産神話が崩壊し、不動産が下落して借金だけ残り、生活が出来なくなった人がたくさん現れました。

また、株式や債券の運用はリスクがあるという理由から、ほとんどの金融資産は銀行預金という方もいるかもしれません。一見して安全そうで手堅く思えますが、銀行預金の金利は物価の上昇には普通は追いつかないため、実質的には少しづつ損していることになりますので、資産運用という面ではあまり評価できません。少なくともインフレ並みに資産を運用出来て初めて資産運用として評価が出来ると思います。

外貨を組み入れたポートフォリオの必要性

「日本は金利が低いので、ドル建て資産で運用したらどうか」という話しをよく聞くかと思います。確かに、日本円に比べ米ドルは金利が高く、運用先としては魅力的に見えますし、また日本とアメリカで分散投資をしているので、リスク分散の観点からは、日本円だけで資産運用を行うよりはリスクも少ないと考える人も多くいらっしゃいます。但し、ドル建て資産は金利が高いからといっても日本円で考えれば運用結果は為替次第で、円高になれば損をするリスクもあり、本当に高い利回りで運用出来ているかはわからないことは注意が必要です。

一方、米ドル資産のままで保有するのであれば、考え方によってはポートフォリオとして外貨を組み入れることは意味もあります。例えば、原油はドル建てですが、ドル高になった場合、円ベースでの原油は更に値上がりするので、日本での電気代やガソリン代は値上がりしますが、もし米ドルの資産を持っていれば、その為替の値上がり分は吸収できます。

外貨を組み入れる場合は、外貨資産を持つ意味を考えてポートフォリオに組み込むと良いと思います。

ポートフォリオの組み方

分散投資という観点からは、投資時期を分散することでリスクを回避する積み立て投資を推奨している記事もよく目にします。ただし、積み立て投資は、時期を分散して具体的に何に投資するかという点を充分検討することの方が大事だと思います。「コツコツ積み立てながら投資信託を購入しよう」といった証券会社の記事をよく目にしますが、以前の私の記事で書きましたが、投資信託は手数料が高いのでその点は留意する必要があります。もっとシンプルに株式や債券をコツコツ買いことでも分散投資は出来ますので、そちらも検討してみては如何でしょう。

食事でもバランスよく食べるのが健康に良いと言います。ポートフォリオを組むとは、資産運用もバランスが大事という意味では同じです。是非、ご自身にあった資産運用のポートフォリオを検討してみてください。私の考えが参考になれば幸いです。