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住宅ローンは変動金利と固定金利のどちらを選択すべきか

住宅については私は借家派ですので、そもそも住宅ローンは不要ですが、持ち家派の方は一般的には住宅の購入にあたりローンを組むと思います。ローンの金利は変動と固定をどちらを選択すべきでしょうか?最近は金利が上昇局面にあると言われています。そうした場合、「早めに固定金利のローンを組んだ方が有利です」とか言われませんでしょうか?言われた通りに固定金利とするのか、変動金利を選ぶのか悩むところだと思います。

ここでは支払い総額という視点ではなく、リスク管理という視点で私の考え方をご参考までにお伝えしますので、皆様が住宅ローンを検討する際に役に立てれば幸いです。

 

リスクという視点からの考察

ローン期間は30年とか35年とか長期に及ぶと思いますので、そんなにも長い間、金利水準がどうなるかは専門家を含め誰もわからないというのが正直なところです。金利は変動するものですから、銀行から見ると市場に連動している変動金利を基準として、そこから金利を固定するということがリスクと捉えられています。銀行から見れば、貸出の固定金利とその時々の基準となる変動金利の差が儲けにもなれば損失にもなるわけです。そのような背景があるため、銀行側では金利を固定化する際にはリスク分を上乗せして金利を設定します。つまり、固定金利で借りるということは銀行がリスク分を上乗せした金利で借りることを意味しますので、借りる方が最初から分が悪いと言えるのです。もちろん、相場観で固定金利を選択することはありだと思います。ただし、相場観を除けば、固定金利はリスク分を上乗せされた金利で借りていることは知っていて損はないと思います。

リスクヘッジという視点からの考察

借り入れたお金は将来にわたって返済していかなければいけません。返済するお金は、会社勤めの方の場合には給料かと思います。一般には景気がいい時に金利は上がり、不景気になると金利は低下します。会社勤めの給料も業界によって凸凹はあると思いますが、全体としては景気がいい時には上がり、不景気になるとボーナスが減ったりして下がると思います。何を言いたいかと言うと、変動金利は将来金利が上がる可能性があるということが不安のポイントかと思いますが、金利が上がるような状況では、自分の給料も上がっている可能性が高いということです。お金が入っている流れと、お金が出ていく流れを両方とも変動にして同じ方向に動くようにしておく方がリスクヘッジ(リスク回避)が出来ている状態と言えるのではないでしょうか。

もっとも失業するとかして返済が滞ったら「結局は同じでは」というご意見もあると思います。仰る通りではありますが、返済できず債務不履行となり銀行から借入金の全額返済を求められる場合、金利部分のペナルティは変動金利より固定金利の方が高いため、変動金利の方が若干被害は少ないという側面もあります

住宅ローンは変動金利一択という結論

金利は経済状況で変動するものですので、その金利を固定するということが大きなリスク、銀行はそこにリスク分を上乗せして貸し出してくるという視点から考えると、自分が住む家について住宅ローンを組む場合はこれからも素直に変動金利一択で良いのではないでしょうか?

繰り返しになりますが、金利の相場観を持ってローンを組む場合は自らの相場観に従って変動か固定を選択することで良いと思います。

以上、あくまでも借入金利に関する考え方の一つとして、皆様で本件を検討する際、お役に立ててください。